「ピンチをチャンスに」「短所を長所に」「業績をV字回復へ」

不況が長らく続き、物はあり余っているが売れない。政府はデフレ宣言を行った。 

多くの企業が価格競争を行い生き残りをかけている。何十年と続いた老舗企業が店を閉めざるを得ない状況下に置かれている。 

この状況下でも売り上げを過去最高の実績を残す企業がある。 

これらの企業に共通する部分があるように思われる。 

   

 

ほんじゃ、いきましょうか。 

 

2002年巨額な赤字800億円を2年で黒字化、今では売り上げ1兆4000億円、世界第2位の建設機械メーカー会社に成長。(小松製作所) 

ダントツ商品=「環境」「安全」「IT」(トレンドに合致していること)

                              ライバル他社よりも、3~5年は先を行く

 建設機械では世界初のハイブリッドエンジン搭載の油圧ショベルPC200-8ハイブリッドの開発。従来品に対して価格が1.5倍だが、燃料消費量が3/4~2/3の高経済性を発揮する。

中国経済は現在内需拡大に入っている。中国の工事コストは人件費より燃料費の方が比重が高いそうです。また、この商品のすごいところは、ショベルのブレーキまでエネルギーにかえているところです。

 

独自の開発

 無人ダンプトラック運行システムAHSの開発。チリやオーストラリアの大規模鉱山に導入。GPSを利用して、超大型ダンプトラックを無人で制御。採掘物の運搬にかかわる膨大な人件費を大幅にカットできる。

コムトラックスというコマツ独自の機械稼動管理システムの開発。一般建設機械の位置情報、稼働時間、機械の異常、燃料レベル等をGPSや通信衛星を活用して1台ごとにコマツが管理、監視できる。世界に12万台導入。世界経済の景気がこれらのデータから分析もできる。

これは世界中の状況が瞬時に把握でき、即時にアクションがとれること。機械や稼働時間が集中しているところは営業展開ができたり、メンテナンスのアナウンスが事前にできたり、果ては盗難も発見できるのです。凄いです。

 

 青いところがコマツ機械があるところ。

 

V字回復を可能にした要点

・犠牲にするところを決める
他社が数年かけても追随できないような差別化
製造原価は従来機に比べて10%以上低減

 

坂根小松製作所会長いわく

 

とにかく最初に「ここは負けてもいい」というところを決めろと。
企業は“強み”を磨いて“弱み”を改革せないかんですけど、往々にしてよく議論されるのは弱みの話しばっかりなんですよ。

だけど本当は人間といっしょで“強み”を磨いた上で“弱み”の改革なんですね

 

確か、東京の無料配達で有名な「株式会社 カクヤス」の社長も同じ事を言っていました。小売業の法改正により多くの小売業が出店するようになった。知名度や立地、資本力では大手にはかなわない。その狭間の中で、どう生き残るか。そこで佐藤社長が考えたのが、自社の強みをさらに強くすること。自社の強みとはやはり顧客に支持されている部分とのことで、「お酒一本から無料配達、2時間以内に配達」でした。この強みを生かした事例が、「歌舞伎町店」です。そこにワインセラーをつくり、あらゆるお酒をおいています。高級クラブから高い支持をえています。(昨年12月だけで6000万の売り上げ)